平常展「安宅コレクション中国陶磁など」
2018/05/01


開 催 要 項

名称:    平常展「安宅コレクション中国陶磁など」    

会期: 平成30年4月7日(土)~7月16日(月)

会場:    大阪市立東洋陶磁美術館 展示室G、H、I    

休館日::    月曜日(4/30、7/16は開館)

開館時間:    午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)  

主催:    大阪市立東洋陶磁美術館

観覧料 :   特別展料金で、館内の展示すべてをご覧いただけます。    

展示点数  :  

安宅コレクション中国陶磁(約25点)、
安宅コレクション・李秉昌コレクション韓国陶磁(約25点)
沖正一郎コレクション鼻煙壺(約100点)   

問い合せ   

 大阪市立東洋陶磁美術館
TEL.06-6223-0055  FAX.06-6223-0057


主な出品作品

国宝・飛青磁花生

元時代・14世紀 龍泉窯 高27.4cm

釉上に鉄斑を散らした青磁は、日本では「飛青磁」と呼ばれ、茶人らに好まれてきました。この作品はその中でも釉色・鉄斑の現れ方ともに優れた作例のひとつです。この瓶は俗に「玉壺春」と呼ばれる器形です。ほっそりした頸と豊かに膨らんだ胴部が好対照をなして、見事な均整美を見せています。高台は畳付から5ミリほど釉を削っており、露胎部は濃い赤褐色となっています。鴻池家伝来品であり、類品がイギリスのヴィクトリア&アルバート美術館とスイスのバウアー・コレクションなどに見られます。


国宝・油滴天目茶碗 
こくほう・ゆてきてんもく ちゃわん
南宋時代・12-13世紀 建窯 径12.2cm

天目は黒釉の碗という意味にも使われています。この名称は中国の浙江省北部の天目山に由来しているといわれます。油滴天目は福建省にある建窯で焼かれたもので「建盞(けんさん)」とも呼ばれています。水面に浮かぶ油の滴のようにみえる金・銀・紺に輝く斑点から油滴と呼ばれています。油滴は釉薬に含まれる鉄分が釉の表面で結晶したもので、中国では「滴珠」と呼ばれています。口縁部に施された金覆輪は、口縁部を補強するためのものですが、見た目にもアクセントになっています。本品は鎌倉時代に日本にもたらされ、関白豊臣秀次が所持し、のち西本願寺、京都三井家、若狭酒井家に伝来しました。南宋時代の漆の天目台3点が添えられています。